ナイジェリアのギニア湾沿岸に暮らすヨルバ族の「アディレ」と呼ばれる藍染め布を見てきました。
使用する藍は、藍藤(あいふじ:英名Yoruba Indigo)という品種で、ヨルバの人は「エル」と呼んでいます。
藍の品種は開花の直前が一番発色が良いとされてますが、藍藤だけは発芽まもない幼葉期にのみ、インディゴ成分を含みます。
小雨期の始まる1月下旬〜2月初旬に出芽するので、葉を摘み取り、製藍作業を開始するそうです。
藍は、葉柚を取り除き葉のみにして、木製の臼に入れ、杵でつきながら水を少量ずつ加えていく。
10分ほど砕かれた生葉は黒く粘り気が出てくるので、テニスボール大に握り固め、乾燥させて藍玉を作る。
その後、灰をふりかけて7〜10日発酵させ大きな土器のかめを使い染色作業を行います。
この技術は母から娘へ、引きつがれてきました。
*アディレ・オニコ Adire Oniko
ラフィア椰子(ヨルバ語でオニコ)の繊維から作った糸で
縫い絞りをして防染したもの。
*アディレ・エレコ Adire Eleko
エレコとは「ペーストを使って」の意味。
主食であるキャッサバ芋の澱粉をペースト状にして、
ミョウバンとともに煮詰めて糊をつくり、布地に模様を描いていく。
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OK柄 |
西アフリカでは、およそ12世紀頃より絞り染めが行われていたとされている。
描かれる模様は昔からほとんど変わってなく、200以上の名前があるといわれてます。
ヨルバの伝説では、地上にまだオロクン(海の神)の治める海しかなかった頃、天上神がカタツムリの殻いっぱいに入れた砂を四方にまき散らせ、大地を創ったとされる。
蛇は虹の化身であり、世界の高所と低所を結びつけ、雨の後にのみ姿を現す存在とされる。
ヨルバ文化では藍の神様はIYAMAPO
藍を建てる時に、うまくいきますようにと、名前を唱えるそうです。
ギニア湾とヨルバ族のアディレは2.23(日)まで
生活工房ギャラリー
三軒茶屋・キャロットタワー3F でやってます。
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布の柄は、いくつか組み合わさってできている。
そこに、物語があるようだった。
それを洋服として身に纏い、藍染めをする姿はかっこいいと思いました。
藍は調達しているものではなくて、ここにあるから使っている。
命のパワーを感じます!
参考になる動画を見つけましたので、載せておきます。