2012/07/13

地中海とトルコのイーネオヤ

イーネオヤとは、縫い針1本で編む縁飾りのレースのこと。
トルコ語で、イーネとは針のこと。
オヤとは縁飾りの意味で、トルコ特有の伝統手芸です。

シルクやコットン布の切りっぱなしの端の部分を糸と針でかがる際にその延長として縁飾りとして作られるようになったのが始まりといわれています。

シャツの襟ぐり、袖口に施されることもありますが、トルコでは主にイスラムの女性たちが宗教上、髪の毛を覆うために被るスカーフの縁飾りとして発達しました。


トルコでは手先の器用な女性が評価されるので、嫁入りの際にはさまざまな手芸品を持参し、披露することになっています。
持参品は「チェイズ」と呼ばれ、オヤはその中でも重要な位置を占めるため、嫁入りの何年も前から母親や親類たちと一緒に用意します。

オ ヤには使う道具・手法や素材によってさまざまな種類がありますが、中でも縫い針(イーネİğne)で作るイーネオヤは最も古いとされています。



会場には資料も含め100点ほど展示されていました。
スカーフの飾りを見た時に、かぎ針編みだと思っていましたが、縫い針に糸を巻き付け、結びめの連続で作り上げていく映像を観てビックリしました。
(気が遠くなりそうです。。。)

モチーフの中心は花ですが、それ以外にも蝶々、イチゴ、とうがらしなどがありました。色の組み合わせも華やかです。
針と糸から立体的なモチーフに作り上げる発想が凄いと思いました。
そして「母親から娘に伝える手しごと」ってステキです。

ギャラリートークや販売会もあるそうなので、詳しいことはこちらで。

http://www.setagaya-ldc.net/modules/events/event_detail.php?id=391



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